グループ会社の長運水産(株)とともに、国内唯一の「以西底びき網漁業」専業会社です。当社は、大正年間にこの漁業に進出して以来、お客様にご愛顧賜り、またお取引先の皆様のご支援・ご協力のもと、100年近きにわたり、この伝統漁業を守り続けおります。現在、長運水産(株)含め、所有船6隻、3組体制(2艘びき)にて操業を行い、地元九州を中心に東シナ海の多種多様な魚を「山田屋」の魚として、全国各地の卸売市場へ日々、出荷しております。
以西底びき網漁業は、九州西方海上に拡がる広大な大陸棚を有する東シナ海・黄海を主漁場とする底びき網漁業で、操業できる許可水域が、政令で東経128度29分53秒以西と定められていることから、水産関係者の間では、「以西底びき網漁業」と呼ばれています。この漁業の大きな特徴は、主に大陸棚の深い場所に棲息する魚を漁獲対象とするために、2隻の漁船で1つの大きな網を使用して行う漁法にあります。大正時代にこの漁法が考案され、漁獲効率の高さから急速に発展、戦前戦後の最盛期には数百隻もの漁船が、以西底びき網漁業に従事していました。しかしながら、東シナ海における国内漁船及び外国漁船(中国、韓国)などとの漁場競合や、資源の減少により、現在、この漁業を専業としている漁業者は当社のみとなっています。